東京電力が所有している福島第一原発が…でも、きっと大丈夫だろう、今までずっと大丈夫だったんだから。

福島県に住むということは、東京電力のテレビCMを毎日のように見るということです。

何十年も呪文のようにテレビで、ラジオで、新聞で安全・安心を聞かされた福島県民のほとんどが実際に原発が爆発するまでこの安全神話を疑いませんでした。

まさか自分たちがチェルノブイリの原発事故と同じようにレベル7の事故の当事者になろうとは考えてもいなかったのです。

今や福島を占領しているセシウムと言う言葉…それこそ幼稚園児でさえセシウムと言う言葉を口にする昨今ですが…当時の福島県内では誰も知らなかったのです。

ヨウ素131もそうです。今やヨウ素131が原因と考えられる小児甲状腺がんに福島県の子供たちは苛まれていますが、当時はヨウ素131と言われてもチンプンカンプンだったのです。

もちろん、そのことが、放射能に関する基礎知識…というか万が一の原発事故のことを想定さえしたことがないことが福島県民の避難が遅れる一因となってしまったのですが。

話を戻します。

しばらく国道を走ると栃木県との県境を越えました。

私は栃木県のラジオにチャンネルを変えました。