福島県の子供の甲状腺がん一覧表(二次検査時9~12歳の男の子が発病)

福島県内で今、起こっている子供達の甲状腺がんの増加が…新たな段階に入った可能性があります。

新たな段階とは、今まで甲状腺がんの発病者のほとんどいなかった福島県の小学生の男の子達にも、甲状腺がんの多発が始まった可能性です。

この可能性について、これから詳しく解説します。

福島県子供の甲状腺がん市町村別地図の2016年6月30日版と2016年12月31日版の比較

【0】前提知識

まず前提知識。2017年2月20日に公表された最新の福島県民調査報告書によると、福島県の小児甲状腺がん及び疑いの子供達は2016年12月31日現在合計184人います。※1※2

そして福島県は県内の子供の甲状腺がんの人数を発表する際、悪性…悪性とはがんのことですが『悪性ないし悪性の疑い』という言葉を使い、あたかも甲状腺がんでない子ども達もこの中に含まれているように書くことで、焦点をぼかしチェルノブイリ原発事故との比較を困難にしています。

しかし手術を終えた146人の中で、良性結節だったのはたった1人にすぎず、143人が乳頭癌、1人が低分化癌、1人がその他の甲状腺癌との診断です。

福島県小児甲状腺がん手術件数まとめ(2016年12月31日)

つまり『悪性ないし悪性の疑い』のうち99%は、小児甲状腺癌でした。

ですので疑いという言葉を過大評価して安心するのは危険です。

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【1】先行検査と本格検査

検証するにあたって最初に先行検査本格検査の定義を再確認しておきましょう。そうでないと私が、これからお話しする内容を正確には理解できません。

先行検査は、2011年の福島原発事故当時…福島県に住んでいた『18歳以下だった子供達』約36万人を対象に2011年度、2012年度、2013年度の3年をかけ実施されました。最初の検査ですから『一巡目』や『一回目』の検査と表現される場合もあります。

この先行検査の目的は、定説であるチェルノブイリ原発事故の小児甲状腺がんの増加は最短4、5年を前提とし、原発事故によって小児甲状腺がんが増えるの1年~3年の段階でどれだけ福島県内に小児甲状腺がんの子供達がいるか?調査することを目的としていました。

本格検査は、2011年の福島原発事故当時…福島県に住んでいた『18歳以下だった子供達』に加え原発事故後の約1年間の間に福島県内で生まれた子供達も対象となるので検査対象者は約38万人に増えます。

ただし本格検査から検査対象となった子供達…つまり原発事故後の約1年間の間に福島県内で生まれた子供達からは今のところ甲状腺がんの子供は1人も見つかっていません。

本格検査は2014年度、2015年度の2年をかけて福島県で実施されます。2回目の検査ですから『二巡目』や『二回目』の検査と表現される場合もあります。

この本格検査の目的は、定説であるチェルノブイリ原発事故の小児甲状腺がんの増加は最短4、5年を前提とし、原発事故によって小児甲状腺がんが増える可能性がある4年に、福島県の子供達に実際に甲状腺がんが増えるか?調査することを目的としています。

先行検査 本格検査
実施年度 2011~2013年度 2014年度~
検査期間 3年で福島県内を一周 2年で福島県内を一周
対象人数 36万7000人 38万1000人

なお蛇足ですが福島の子供の甲状腺がん最新記事一覧に掲載した記事をいくつか読んでいただければわかる通り私個人は、このチェルノブイリ原発事故後4年で子供達の甲状腺がんが増え始めたという定説に否定的立場です。もっと早くから子ども達の甲状腺がんは増え始めたと考えています。

先ほど記事の最初のほうで「福島県の小児甲状腺がん及び疑いの子供達は2016年12月31日現在合計184人います」と書きましたが、合計184人のうち先行検査で発見されたのが115人、本格検査のが69人となります。一覧表にしてまとめます。

福島県小児甲状腺がん検査まとめ
先行検査 本格検査 検査全体
甲状腺癌及び疑い 115人 69人 184人

この1章では、1回目の検査つまり先行検査で甲状腺がんが見つかった子供達より2回目の検査本格検査で甲状腺がんが見つかった子供達のほうが人数が少ない、減っているということを理解しておいて下さい。

【2】男女別で分類

続いて、甲状腺がんと考えられるこの合計184人の子供達を男女別に分けた一覧表を見てみましょう。

なお一覧表の甲状腺がん患者の合計人数は185人と1人多くなっていますが、これは甲状腺がん及び疑いとされた子ども達の中に1人だけ良性結節だった子供がいて、本来ならこの1人を除外して一覧表にしたいのですが…残念ながらその1人を含めた資料しか公開されていないためです。

≪福島県小児甲状腺がん及び疑い患者数≫
合計 70人 115人
男女総計 185人

男子は70人、女子は115人、男女合計の小児甲状腺がん患者数は185人です。つまり女子の方が多い。

今度は男女の患者数を比率…パーセント表記にして男女比を比較してみましょう。

≪福島県小児甲状腺がん及び疑いの男女比≫
合計 38% 62%

福島県の子供の甲状腺がん患者数を男女比で比較した場合、注目すべき点は男性38%もいることです。

この男性38%がいかに異常な数字か?については2014年3月14日に私が当サイトにて発表した論文【緊急】小児甲状腺がん急増?福島県の新事実→2008年患者数0人!発表以来、えんえん指摘させていただいています。

例えば国立がん研究センターがん対策情報センターの最新の資料を見ると日本の直近38年分(1975年~2012年)の甲状腺がんの男女比は男性患者が全体の13%~28%で推移しています。※3

さらに福島原発事故が起こる前の2008年の福島県の全年齢での甲状腺がんの男女比でも男性患者は25%にすぎません。※4※5

つまり福島県の子供の甲状腺がん患者数を男女比で比較した場合に男性38%もいることは、従来知られている日本の甲状腺がん統計と比較して…男女比が大きく崩れていることを意味します。

ですから福島県立医科大学副学長の山下俊一氏が主張するスクリーニング効果説では、この男女比の崩壊は説明がつかないのです。

山下俊一福島県立医科大学副学長
「福島県の子供たち全員を対象にスクリーニング検査を実施したので、将来甲状腺がんになる患者を早めに発見できた。(だから小児甲状腺がんは増えていない)」

もし…これから甲状腺がんになる患者を早めに発見できたと主張するのであれば男女比がこんなに崩れることはないはずです。

それでは本題に入ります。

【3】男女別+検査別で分類

まず甲状腺がんと考えられるこの185人の子供達を男女別に分けた一覧表をもう一度お見せします。

≪福島県小児甲状腺がん及び疑い患者数≫
合計 70人 115人
男女総計 185人

この男女別の一覧表。男子の70人を先行検査で甲状腺がんが見つかった子供か?本格検査で甲状腺がんが見つかった子供か?わかるようにするため男子のセルを男子(先行検査)男子(本格検査)に分割し分類します。

同じく女子の115人も先行検査で甲状腺がんが見つかった子供か?本格検査で甲状腺がんが見つかった子供か?わかるようにするため女子のセルを女子(先行検査)女子(本格検査)の2つに分割し分類します。

2016年12月31日時点
福島県小児甲状腺がん男女別、検査別
男(先行) 男(本格) 女(先行) 女(本格)
合計 39人 31人 77人 38人
男女 70人 115人
総計 185人

見やすいように比較する際に使わない総計男女の行を削除します。

2016年12月31日時点
福島県小児甲状腺がん男女別、検査別
男(先行) 男(本格) 女(先行) 女(本格)
合計 39人 31人 77人 38人

【4】先行検査と本格検査時の比較(男女別)

2016年12月31日時点
福島県小児甲状腺がん男女別、検査別
男(先行) 男(本格) 女(先行) 女(本格)
合計 39人 31人 77人 38人

続いて上記の一覧表から、まず女子の部分のみをピックアップします。女子の先行検査で見つかった甲状腺がん患者の人数、そしてその後おこなわれた本格検査で甲状腺がん患者数がどう増減したのか?パーセントで確認してみましょう。

2016年12月31日時点
福島県小児甲状腺がん女子のみ、検査別
女(先行) 女(本格) 増減
合計 77人→ 38人 51%減

女子の甲状腺がん患者は先行検査で77人、それが本格検査になると38人と半分以下に人数が減っているのがわかります。女子の先行検査と本格検査の比較すれば51%減です。

では今度は男子の先行検査で見つかった甲状腺がん患者の人数、そしてその後おこなわれた本格検査で甲状腺がん患者数がどう増減したのか?同じくパーセントで確認してみましょう。

2016年12月31日時点
福島県小児甲状腺がん男子のみ、検査別
男(先行) 男(本格) 増減
合計 39人→ 31人 21%減

男子の甲状腺がん患者は先行検査で39人、それて本格検査になると31人。先行検査と本格検査の比較すれば21%減です。

つまり男子も人数は減ってはいるものの…女子が半減したのと比べるとあまり変わりません。

今後の本格検査の推移によっては男子は、本格検査で見つかる甲状腺がん患者数の方が多くなるかもしれません。

今みた男女別の一覧表を1つにまとめます。男女の甲状腺がん患者数が最初の先行検査、その後の本格検査で増減したのか?男女を並べてパーセントで確認してみましょう。

2016年12月31日時点
福島県小児甲状腺がん男女別、検査別
男(先行) 男(本格) 増減
合計 39人→ 31人 21%減
女(先行) 女(本格) 増減
合計 77人→ 38人 51%減

先行検査、その後の本格検査で甲状腺がん患者数がどう増減したか?

男子21%減。それに対して女子は半分以下に減って51%減です。

では男子の甲状腺がん患者数が本格検査に入っても21%減に留まっている原因を探ってみましょう。

分析に使う一覧表は福島県の甲状腺がんの子供達185人を、縦軸は原発事故当時の年齢、横軸は男子(先行検査)男子(本格検査)女子(先行検査)女子(本格検査)の4つに分類した一覧表です。

2016年12月31日時点
福島県小児甲状腺がん原発事故当時の年齢別
年齢 男(先行) 男(本格) 女(先行) 女(本格)
0歳
1歳
2歳
3歳
4歳
5歳 1人
6歳 1人 1人
7歳 2人 1人
8歳 3人 1人 2人
9歳 3人 1人
10歳 2人 2人 6人
11歳 2人 1人 4人 4人
12歳 4人 4人 5人 4人
13歳 6人 1人 6人 6人
14歳 2人 4人 8人 3人
15歳 5人 5人 8人 4人
16歳 9人 1人 11人 3人
17歳 9人 3人 14人 3人
18歳 2人 3人 14人 1人
合計 39人 31人 77人 38人
男女 70人 115人
総計 185人

この福島県の甲状腺がんの子供達を原発事故当時の年齢で分類した一覧表を解説しやすいように画像化にします。下記がそうです。

福島県の子供の甲状腺がん一覧表(先行検査、本格検査、男女別に福島原発事故当時の年齢で分類)

福島県の甲状腺がんの子供達を分類した上記の一覧表の中に私の方で緑色の枠を追加したのが下記の一覧表です。

緑色の枠内を注目して下さい。

福島県の子供の甲状腺がん一覧表(原発事故当時5~9歳の男の子が発病)

先行検査では1人も甲状腺がん患者のいなかった原発事故当時5~9歳の男の子が本格検査に入ってから甲状腺がんを次々と発病していることがわかります。

このことが原因で男子の甲状腺がん患者数は、本格検査に入っても21%減に留まり、女子が本格検査に入って半分以下に減って51%減になったのと対照的な結果になっているのです。

2016年12月31日時点
福島県小児甲状腺がん男女別、検査別
男(先行) 男(本格) 増減
合計 39人→ 31人 21%減
女(先行) 女(本格) 増減
合計 77人→ 38人 51%減

もちろん1つ前の一覧表は甲状腺がんを発病した福島の子供達を、原発事故当時の年齢で分類したものですから、2011年の原発事故当時0歳だった子供も今2017年は6歳になっています。

これが例えば原発事故から40年後2051年になれば、原発事故当時0歳だった子供も40歳になっています。

そうすると原発事故の影響は関係なしに、自然発生の甲状腺がんになる人達が数人出てきます。

ですから原発事故当時の年齢で分類した一覧表で、だんだんと原発事故当時に低年齢だった子供達が発病し出すこと自体は不自然なことではありません。

ただ甲状腺がん疑いを認定する二次検査時点の年齢で分類した一覧表で見ても男子の甲状腺がんの発病が先行検査から本格検査に入ってから低年齢化しているように見えるんです。一緒に見てみましょう、下記の一覧表です。

甲状腺がん疑いを認定する二次検査時点の年齢で分類した一覧表になりますから縦軸の年齢は0歳23歳までと、すでに成人した子供達もいます。

2016年12月31日時点
福島県小児甲状腺がん二次検査時の年齢別
年齢 男(先行) 男(本格) 女(先行) 女(本格)
0歳
1歳
2歳
3歳
4歳
5歳
6歳
7歳
8歳 1人
9歳 1人
10歳 1人
11歳 1人 4人 1人
12歳 2人 1人 2人
13歳 3人 3人 3人 2人
14歳 2人 1人 3人 1人
15歳 6人 8人 7人
16歳 3人 3人 5人 5人
17歳 3人 2人 8人 6人
18歳 8人 3人 9人 2人
19歳 7人 4人 15人 4人
20歳 5人 5人 14人 4人
21歳 2人 2人 4人 2人
22歳 2人 2人 2人
23歳 1人
合計 39人 31人 77人 38人
男女 70人 115人
総計 185人

この福島県の甲状腺がんの子供達を甲状腺がん疑いを認定する二次検査時点の年齢で分類した一覧表も解説しやすいように画像化します。下記がそうです。

福島県の子供の甲状腺がん一覧表(先行検査、本格検査、男女別に二次検査時点の年齢で分類)

福島県の甲状腺がんの子供達を分類した上記の一覧表の中に私の方で緑色の枠を追加したのが下記の一覧表です。

緑色の枠内を注目して下さい。

福島県の子供の甲状腺がん一覧表(二次検査時9~12歳の男の子が発病)

先行検査では1人も甲状腺がん患者のいなかった二次検査時9~12歳の男の子が本格検査に入ってから次々と甲状腺がんを発病していることがわかります。

つまり福島県の男の子の甲状腺がんの発病は、本格検査に入ってから低年齢化したように見える。

さらにわかりやすくするために今度は、この福島県の甲状腺がんの子供達を甲状腺がん疑いを認定する二次検査時点の年齢で分類した一覧表の年齢別の行を、先行検査から本格検査に入って患者数が減った場合は青、同数の場合は黄色、甲状腺がん患者が増えた場合は赤で色を染めてみます。

福島県の甲状腺がんの子供達の先行検査と本格検査の患者数比較

女子は本格検査に入って甲状腺がん患者が減ったことを示す青が目立っています。

しかし男子は、本格検査に入ってからも増加を示す赤がもっとも多く、特に低年齢9~12歳では軒並み増加しています。

そもそも福島県の甲状腺がん検査の対象の子供達は、先行検査は、2011年の福島原発事故当時…福島県に住んでいた『18歳以下だった子供達』約36万人が対象でした。

本格検査は、2011年の福島原発事故当時…福島県に住んでいた『18歳以下だった子供達』に加え原発事故後の約1年間の間に福島県内で生まれた子供達も対象となるので検査対象者は約38万人でした。

先行検査 本格検査
実施年度 2011~2013年度 2014年度~
検査期間 3年で福島県内を一周 2年で福島県内を一周
対象人数 36万7000人 38万1000人

なお本格検査から検査対象となった子供達…つまり原発事故後の約1年間の間に福島県内で生まれた子供達からは今のところ甲状腺がんの子供は1人も見つかっていません。

そして福島県の子供達を対象とした甲状腺検査の対象は、2011年の福島原発事故当時…福島県に住んでいた18歳以下だった子供達と原発事故後の約1年間の間に福島県内で生まれた子供達の合計約38万人だけに対象者が限定されているわけです。

つまり2011年の福島原発事故から1年後以降に福島県内で生まれた子供達は、甲状腺検査の対象外です。

ですから甲状腺検査の対象の子供達を甲状腺がん疑いを認定する二次検査時点の年齢で分類した一覧表の場合、時間の経過とともに対象の子供達も年をとっていき、例えば福島原発事故から6年がたった2017年3月11日時点で考えれば、対象となる二次検査時点で0歳~4歳の子供達は、もう1人もいないわけです。

なぜなら福島原発事故後の約1年間の間に福島県内で生まれた子供達も今2017年3月11日時点で考えれば5歳になっていますから。検査対象の0歳~4歳の子供達など、もう誰も残っていないわけです。

福島県の甲状腺検査の対象者と甲状腺がん患者の二次検査時点での分類2017年3月11日時点

このようにして甲状腺がん疑いを認定する二次検査時点の年齢で分類した一覧表は、0歳からだんだんと対象者自体がいなくなっていきます。

それなのに福島県の甲状腺がん検査では先行検査では発病者がいなかった、男子の低年齢9~12歳で甲状腺がんの増加がみられました。つまり逆行し低年齢化しているように見える。

福島県の甲状腺がんの子供達の先行検査と本格検査の患者数比較

この福島県の男の子の甲状腺がんが、逆行し低年齢化してきたのは、福島県をこれから襲う甲状腺がんの爆発的増加の不吉な前ぶれ…発病が加速する前兆なのではないか?それを私は心配しているのです。

なお本格検査に入ってから女子の甲状腺がん患者数が半減、しかし男子の甲状腺がん患者はあまり減らないどころか…年齢によっては増加している。

この違いは、男女比にしてみると一目瞭然です。

【6】先行検査と本格検査時の比較(男女比)

2016年12月31日時点
福島県小児甲状腺がん男女別、検査別
男(先行) 男(本格) 女(先行) 女(本格)
合計 39人 31人 77人 38人

まず男女比を比較するのに必要ない一番左の列を削除します。

2016年12月31日時点
福島県小児甲状腺がん男女別、検査別
男(先行) 男(本格) 女(先行) 女(本格)
39人 31人 77人 38人

次に男女比を比較するため男子(先行検査)女子(先行検査)を左右に並べます。

その下に男子(本格検査)女子(本格検査)も左右に並べます。

2016年12月31日時点
福島県小児甲状腺がん男女別、検査別
男(先行) 女(先行)
39人 77人
男(本格) 女(本格)
31人 38人

男女比を比較するために甲状腺がん患者数をパーセント%表記にします。

2016年12月31日時点
福島県小児甲状腺がん男女別、検査別
男(先行) 女(先行)
34% 66%
男(本格) 女(本格)
45% 55%

つまり先行検査では34%を占めた男子の割合が本格検査になると45%と男子の割合がさらに増えている。

どのみち国立がん研究センターがん対策情報センターの資料にある日本の直近38年分(1975年~2012年)の甲状腺がんの男女比男性患者が全体の13%~28%や、福島原発事故が起こる前の2008年の福島県の全年齢での甲状腺がんの男女比でも男性患者は25%と比較しても男性の甲状腺がん患者が異常に多いのですが、その異常は本格検査に入って収まるどころかさらに悪化してきているのです。

ひょっとしたら、この男子の甲状腺がんの比率の増加も今後、福島県を襲う甲状腺がんの爆発的急増の前兆…発病が加速する不吉な前ぶれなのかもしれない。そのことを私は今、非常に心配しているのです。

福島県の子供達の甲状腺がん多発を受け原子力ムラの政治家達と官僚は今、御用学者と御用医師達を、金さえ払えば何でも言うことを聞く大手マスコミや地元新聞などに出演させ、福島県の子供達の甲状腺がん検査自体を終了させようと世論誘導を始めています。

私が気にしているのは、原子力ムラに魂を売った連中が、やけに焦って福島県の子供達の甲状腺がん検査自体を今すぐにでも終了させようと必死になっていることです。

このまま福島県の子供達の甲状腺がん検査を続けると過剰診断で取り返しのつかないことになる、一生後悔すると。

福島県の甲状腺がんの子供達の中には、肺転移やリンパ節転移した子供達もいましたから、それらも含めて過剰診断と言ってのける彼らの厚顔無恥ぶりと守銭奴ぶりには、あきれ返って畏敬の念すら感じますが、しかし…。

ひょっとすると原子力ムラに魂を売った彼らの机の上には、弁解の余地のない福島県の甲状腺がんの爆発的増加を示すデータがすでに届いているのかもしれません。

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※1http://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/167944.pdf
※2https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/201727.pdf
※3http://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/dl/index.html
※4http://ganjoho.jp/professional/statistics/monita.html
※5http://ncrp.ncc.go.jp/file/pop/07_all_1950-2010.csv