▼2016年人気記事▼

 公開日:2014年5月5日 

原子力発電所は核兵器を作り続けるために誕生した→矢ヶ崎克馬教授

質問(質問者:福井県/10代/大学生)
そもそも原子力発電は人間や他の生物に対してに対して安全なエネルギー源といえるのでしょうか。

回答(回答者:矢ヶ崎克馬琉球大学名誉教授)
矢ヶ崎克馬琉球大学名誉教授

■原子力発電は安全でない

まったく安全でない原子力発電アメリカの核戦略、そして国際原子力ムラの主導により科学者たちの反対を押し切って強引に設置が推し進められた背景があります。

放射能ということで言いますと核分裂を1回すると出てくる2つの原子核というのは必ず放射能を持ちます。

しかも半減期が短い放射性物質なものですから1秒間に出る放射線の数がすごく多いわけです。これらの放射性物質を処理する方法はありません。ただ冷やして何十年、何百年と環境から隔離して保管しておくしかない。

半減期の長い長寿命の放射性物質も考えると、それこそ何億年という規模で周囲とまったく物質的な交換ができないように遮断して安全を確保する必要がある…そういうことがもし人類に可能ならば、ですが。ようするに今の科学力では、人類が原子力を安全に管理するテクノロジーはまったくないのです

■じゃあ、なぜ原子力発電が始まった?

たかが水を沸騰させ蒸気にしてタービンを回すためだけにこれだけ危険な原子力を、誰が使おうとしたのでしょうか?健全な市民が思いつくことではありません。

いったいなんで原子力で発電しようなんてことになったか?というとアメリカが核兵器で世界を恫喝し続けるための核戦略からだったのです。プルトニウムの原料を作るにしてもウランそのままで核爆発させるにしても、とにかくウランの濃縮をしないと核兵器が作れない

ウランの濃縮工場…工場と言ってもこれは非常に大規模な施設なのです…例えば遠心分離方式ですと、はじめから終わりまで何百台も遠心分離器をつなげて次から次へ順次濃縮度を上げてやって、やっとウランの濃縮ができます。

このウランの濃縮については、実は核兵器だけの為にウランを濃縮していた時代の1950年代ですでに過剰生産になってしまっていたのです。

もし核戦略で核兵器をどんどん使っていたのならば過剰生産にはならなかったのでしょうが、世界の市民の非常に強い抵抗にあって使用できなかった歴史があるんですね。

じゃあ濃縮したウランが過剰生産になったら、単にウラン濃縮工場を一定期間ストップをさせれば済むことじゃないか?と考えることもできます。

ところが濃縮工場は一旦ストップさせると、再び健全にウランを濃縮できるようになるまで少なくとも3ヶ月もの時間が必要なんです。

ですから核兵器で恫喝する政策を続ける限りは、濃縮工場を3ヶ月もストップさせるわけには絶対にはいかないんです。

このように濃縮したウランが過剰生産の状況にあったのをアメリカのアイゼンハワー大統領が「核の平和利用」というキャッチフレーズで濃縮したウランを商品として全世界に売り出そうとした

この濃縮したウランを燃料として消費する物こそ、原子力発電所だったわけです。世界中に原子力発電所ができれば濃縮したウランを売りさばけ商売にもなるし、ウラン濃縮工場も年がら年中稼働させることができる。

完璧にアメリカの核戦略を維持するためだけの都合で核の平和利用だなんて…原子力発電の核燃料使用後の高レベル放射性廃棄物を処理するテクノロジーも見通しがたっていない状況で強引にスタートしたのが原子力発電なのです。このことを私達、良識ある市民はきちっと覚えておく必要があります。

■原発は再稼働すべきでない

原子力発電には、このような経緯があり、かつ、原発事故後の後始末も全くめどが立っていないにもにもかかわらず安倍晋三内閣は2014年4月11日、原子力発電を「重要なベースロード電源」と明記した『エネルギー基本計画』を閣議決定し、原発ゼロすなわち命と環境の保護を放棄して原発を再稼働する姿勢を鮮明にしました

原子力発電の核燃料使用後の高レベル放射性廃棄物を処理するテクノロジーがまったくないことは前述いたしました。また、起きてしまった福島第一原発事故は今も進行中で、空にも海にも放射性物質を拡散し続けている。メルトダウンした核燃料の状態さえ確認できていない。この状況で原発を再稼働しようなんて、とんでもない話です。

今の日本は、原子力発電がなくても現にエネルギーをまかなえている。

原発の再稼働は、絶対やるべきでない。原発が54機もあるという…どうしようもない危険性を取り除くのが今生きている私どもの責務です。

編集後記
原子力発電所と核兵器はコインの裏と表の関係。そういえば核保有国のアメリカ、フランス、ロシア、中国などは、揃いも揃って原発大国ですよね。

さて矢ヶ崎克馬琉球大学名誉教授が最後の部分でベースロード電源の話をされましたので、私のほうでもベースロード電源の件について少し書かせていただこうと思います。

経済産業省は原子力発電を、ベースロード電源に分類しています。

ベースロード電源の意味を経済産業省は「発電コストが低廉で、昼夜を問わず安定的に稼働できる電源」と定義しています。※1

果たして原子力発電はコストが安いでしょうか?いままで安定的に稼働できたでしょうか?

まず原子力発電のコストが安いでしょうか?

いざ重大な事故を起こしてしまえば発電自体が二度とできないことはもちろん、原発を爆発させない…そして廃炉にする作業のために壊れた蛇口のように兆円単位で税金が投じられこの先いったい…いくらお金がかかるのか?底なしの井戸のように誰にもわかりません。

高濃度の放射能で汚染された家や土地は、いくら除染をしても人間が住める放射線量まで下がらず日本政府と東京電力は金で被害者を黙らせようとしていますが、人間の住めない、使い物にならない放射能で汚染された土地をこの美しい、されど狭い日本に初めて作ってしまいました。

この原子力発電のいったいどこが経済的でしょうか?コストが安いんでしょうか?

こんな金がかかって生物にとって危険なゴミを、私は原子力発電所以外ほかに知りません。

いままで安定的に稼働してきたでしょうか?

安定的に稼働するどころか日本の原発は東日本大震災を受け、福島第一原発は次々と爆発を起こし、福島第二原発も津波で1号機2号機がすべての非常用ディーゼル発電機を喪失。

宮城県の女川原子力発電所1号機は変圧器の故障により外部電源を喪失。

茨城県の東海第二発電所も外部電源を喪失した後に津波によって非常用ディーゼル発電機3台のうち1台が故障。

青森県の東通原子力発電所も2011年4月7日の余震で外部電源を喪失した際に非常用発電機3台のうち点検中だった2台が使えず、1台で使用済み燃料プールの冷却を続けましたが外部電源復旧後にこの1台が故障し、すべての非常用発電機を喪失する事態に陥りました。

東日本大震災では福島第一原発以外の、他の日本の原子力発電所も、一歩間違えば福島第一原発の二の舞になる…見事なまでに綱渡り状態の一進一退の冷却を続けました。

こんなにまで地震災害にもろい原子力発電で、どうして安定的な稼働など見込めるでしょうか?

地震大国の日本で。

▼この関連記事が一緒に読まれています(^O^)
≪教えて!矢ヶ崎克馬名誉教授シリーズ≫
食品基準100ベクレルを矢ヶ崎克馬教授が切る!
福島の甲状腺がんはスクリーニング効果でない!
出荷制限されていない海産物は安全?放射能は?
内部被曝を激減させる簡単でも大切な2つのこと
トリチウム安全神話-三重水素の本当の正体!
2014年3月現在の福島原発事故の現状は?
原子力発電所は核兵器を作り続けるため誕生した
福島第一原発事故を境に新しく日本人は目覚めた
放射線を浴びるとなぜ健康被害がでるの?
内部被曝と外部被曝の違いは?α線β線γ線解説

※1 http://www.enecho.meti.go.jp/category/others/basic_plan/pdf/140225_1.pdf

▼最新情報を無料でSNS配信中(^O^)



▼ボタンを押せば簡単に記事を共有できます(^O^)



今売れてるAmazon.co.jpのベストセラー

このページの先頭へ