熊本地震で被災された高齢者、障がい者、妊産婦など避難所での生活において特別の配慮が必要な皆さんへのホテル・旅館の無料提供が始まりました。
高齢者
ホテルや旅館に無料で宿泊でき、食事も無料で提供され、もちろんお風呂にも入れます。すでに熊本県内の59のホテルや旅館の約1500人分の部屋部屋が準備されています。さらに福岡県内の280のホテルや旅館の追加募集も始まりました。しかもホテルや旅館までは熊本県が車を用意して無料で移動できます!※1

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詳しくは観光庁や熊本県のホームページに載っていますが、この手の行政文書の読み方わからない初心者のために文言から解釈をして超かみ砕いで解説します。※2※6※7※8

※なお熊本県内及び県外の公営住宅への入居や避難を希望される方は熊本地震の県内・県外避難の無料公営住宅受け入れ先一覧をご覧下さい。

※熊本県外のホテルや旅館へ無料宿泊を希望される方は【熊本地震避難者・被災者】無料宿泊できる全国のホテル旅館一覧をご覧下さい。

1.対象者
住宅が損壊するなどして避難所等で生活されている方々のうち高齢者障がい者妊産婦などの特別な配慮が必要な方々とその介助者

以下の3つのどれか1つに該当すればホテルや旅館に無料で宿泊に応募できます。※5
1.高齢者
2.障がい者
3.妊産婦
※さらにホテルや旅館には介助者も一緒に宿泊することができます。

-解説-
日本における高齢者とは一般的には65歳以上を指します。

2.提供内容
宿泊場所、食事及び入浴施設の提供
(専門的な介護又は特別な配慮を要する食事の提供を除く。)

-解説-
無料で提供されるのは宿泊する部屋食事お風呂です。()かっこ内は、宿泊する先は病院ではなく、普通のホテルや旅館ですからホテルマンや仲居さんに専門的な介護を頼んでもできるわけないし、食事もホテルや旅館で普通に提供されている物を提供するだけで、特別な配慮を要する食事を作ってくれとは言えないということです。

3.提供期間
応急仮設住宅等の整備により避難所としての利用の必要がなくなるまでの期間

-解説-
避難所としての利用の必要がなくなるまで…つまりホテルや旅館はあくまでミニ避難所、避難所の支店にすぎないということです。

4.ホテル・旅館への移動手段
※各市町村において申し出を受理後、熊本県において「災害時における宿泊施設等の
 提供に関する協定書」に基づき、利用可能な宿泊施設、及び輸送の手配があります。

-解説-
輸送の手配があります…つまりホテル・旅館まで熊本県が車を用意して無料で送ってってくれるということです。至れり尽くせりとは、まさにこのことです!

5.提供に係る費用
利用される方の自己負担はありません。

-解説-
無料だということです。

6.申請方法
各市町村。ただし、宇土市、益城町、南阿蘇村の方は、熊本県薬務衛生課に直接お問い合わせください。

-解説-
原則お住いの市町村に問い合わせ申請します。ただし宇土市、益城町、南阿蘇村の方は熊本県薬務衛生課TEL096-333-2245に直接、問い合わせて申請をおこないます。

7.避難所にとどまるか?ホテルや旅館に行くか?
申し遅れましたが、私は東日本大震災の被災者です。ですから避難者の皆さんが今、避難所や車に寝泊まりしながら抱えている悩みや苦しみは身に染みてわかるつもりです。
星空
3.11の夜も寒かったし、余震が絶え間なく襲ってきました。家族を先に寝かせて、私は停電した真っ暗な部屋の中から窓の外に広がる、地震と津波でがれきの山と化した故郷と、それらをかすかに照らしてくれる満点の星空を眺めていました、一晩中。

その後、避難所に移り某避難所の代表でしたし、ホテルや旅館に宿泊させてもらった経験もあります。避難所にとどまるか?それともホテルや旅館の無料提供に応募するか?どっちがいいか。

これは、もちろん個人個人によって答えは違うでしょうが、生活するのにどっちが楽か?と言えば圧倒的にホテルや旅館に宿泊させてもらったほうが楽です。トイレも食事も並ばなくていいです。個室ならプライバシーも保てます。避難所はノロウイルスなどの感染症が発生すると爆発的に流行する可能性がありますが、個室に宿泊することが多いホテルや旅館に宿泊であれば感染のリスクも低くできます。人間らしい生活を取り戻せます。

もちろん熊本県内のホテルや旅館ですから余震で揺れることもあると思います。宿泊先が古い木造の旅館だったりすればリスクもあるわけで。何より今回の熊本地震後の余震は九州北部を彷徨っており、本来なら九州地方の外のホテルや旅館に宿泊できればベストなんですが。

今後、東日本大震災の時のように熊本県外にも避難所ができたり、熊本県外のホテルや旅館に無料で宿泊できるようになる可能性もありますし、そうならない可能性もあります。

福岡県や宮崎県などが熊本地震の避難者の受け入れを開始しました。詳しくは熊本地震の県外避難先一覧をご覧下さい。

後は自分や家族と相談して決めるしかないです。

8.安倍晋三政権は避難者がまったく見えてない
実は2016年4月16日までは「熊本県内の107のホテルや旅館で約5000人分の部屋が準備」されていたのですが4月17日未明のマグニチュード7.3の本震の影響で、一気に熊本県内の59のホテルや旅館の約1500人分の部屋まで激減しまったのです。※1

被災者の皆さんからすれば「なにやってるんだ、バカ!始めから熊本県外に部屋を確保すればよかったじゃないか!」と怒鳴りたい気持ちだと思います。なぜ、こんなことになったか?

今回の熊本県のように大きな地震があると2つの問題が発生します。1つ目は大きな地震があると観光客は激減します。ホテルや旅館は困ります。そして2つ目は大きな地震があると小中学校の体育館や公民館が避難所となり足の踏み場もないほど被災者であふれます。

この2つの問題をいっぺんに解消する魔法の政策が『被災者へのホテル・旅館無料提供』だったわけです。この政策を観光庁が主導して実現したわけですが、観光庁の考えそうなことだと思いませんか?

しかし今回の熊本地震は後からマグニチュード7.3の本震が襲ってきたことで約5000人分の部屋→約1500人分の部屋まで激減しまったのです。

観光庁は避難者が見えているようで…実は見えていないからです。他にも…

菅義偉官房長官も熊本地震を口実に、首相を独裁者に変貌させる緊急事態条項を憲法改正で導入する必要があるとねちっこく語っています。

石井啓一国土交通大臣も今回の熊本地震で津波注意報が発表された事実を無視してフェリーを避難所にして避難者を呼び込もうとしています。

中谷元防衛相も熊本地震への自衛隊の派遣を当初たった2000人とケチった挙句、アメリカの戦争に自衛隊も参加する集団的自衛権と沖縄県への米軍基地固定化の世論誘導のため800km近く離れた沖縄県普天間基地からわざわざオスプレイ4機を呼び寄せマスコミに被災者支援の映像を撮らせるのにやっきになっています。

なにより安倍晋三首相は、熊本県の被災地入りを自ら言い出しておいてマグニチュード7.3の本震が襲うと怯えて熊本県入りを中止し中止理由を「被害の全容把握や被災者支援に万全を期す必要がある」ともっともらしくほざいています。※3※4
abeshinzo

熊本地震の避難者の皆さんに聞きたい。

被害の全容把握や被災者支援に万全を期すためにもっとも必要なことは何ですか?

それこそ私は現地視察だと思います。現地に実際こないと、避難所に充満した汗の臭いや余震のたびに恐怖がシンバルのように避難所に充満することを体験できないからです。

今の安倍晋三政権、自民党、公明党そろいもそろって避難者が見えていない。彼らに必要な処方箋は何ですか?

現地視察なはずです。

※1http://www.mlit.go.jp/kankocho/news06_000262.html
※2http://www.jiji.com/jc/article?k=2016041700099&g=soc
※3http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160415/k10010481491000.html
※4http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016041601001184.html
※5原文には「等」と記載があるので厳密に言えば高齢者や避難者以外でも避難所での生活において特別の配慮を要する者であれば対象者となるが、それを記載すると一般の人は混乱するだろうからあえて省略しました。
※6http://www.pref.kumamoto.jp/kiji_15486.html?type=top
※7http://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/saigaitaisaku2016.html
※8http://www.jiji.com/jc/article?k=2016042300241&g=keq

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