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 公開日:2017年8月19日 

避難区域住民への高速道路無料カード発行&期限延長に潜む深い闇

福島県の警戒区域等からの避難者が高速道路を無料で通行できるインターチェンジを表した地図
2017年8月10日、国土交通省は福島原発事故によって日本政府が避難指示等を出した福島県内の警戒区域等からの避難者を対象に実施している高速道路の無料化を2020年3月末まで延長する方針を固めました。※1

あわせて、今までは高速道路料金の無料適用を受けるために出口料金所で提示が必要だった被災証明書+運転免許証など本人確認書類の提示に替えて、2018年4月1日より顔写真付きのカードのみを提示して高速道路料金の無料適用を受けれるように変更する方針を固めました。※1
福島県の警戒区域等からの避難者が高速道路を無料で通行する際に必要な書類は2018年3月31日までは被災証明書+運転免許証等だが2018年4月1日より顔写真付きのカードのみでOK
ご覧いただいてわかる通り、カードが発行されるからと言ってETCレーンが使えるようになるわけでは、ありません。

国土交通省が発行するカードは、あくまで一般レーンの出口料金所でおこわれている被災時の住所確認と本人確認を迅速化する目的で発行されるカードです。※2

そもそも避難区域住民に今回、高速道路無料カードが発行される要因となったのは、出口料金所での被災時の住所確認と本人確認が一般利用者と比較して時間がかかり混雑や渋滞の原因になるとのクレームが多かったためです。

国土交通省によると、常磐道の広野インターチェンジで朝方に最大300メートル程度、南相馬インターチェンジで朝方に最大150メートル程度、いわき湯本インターチェンジで夕方に最大150メートル程度の渋滞が発生しています。※3

福島県内の高速道路の渋滞(2016年度)
インターチェンジ 時間帯 最大渋滞距離
広野 朝方 300メートル
南相馬 朝方 150メートル
いわき湯本 夕方 150メートル

国土交通省の試算によると、今まで一般レーンの出口料金所で被災証明書+運転免許証など本人確認には約40秒かかっていたのに対し、高速道路無料カードの発行により本人確認等が約20秒に半減します。

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なお高速道路無料カードの申請は市町村が窓口となり、2017年秋頃から申請者へのカードの交付を予定しています。※3※4

それから注意が必要なのは、福島県の中通り地方や浜通り地方からの母子避難者等を対象とした高速道路料金無料化は今回、延長されていません。2018年3月末までのままです。
母子避難者等を対象とした高速道路料金無料化の該当市町村
そして高速道路無料カードの発行も現状では対象外です。

母子避難者等を対象とした高速道路料金の無料化も延長されるのか?について国土交通省の担当者は次のようにコメントしています。※5

国土交通省の担当者
「避難指示が出た地域以外からの避難者への対応については、今後の自治体との協議で決まる」

まとめると、今回は2つのことが決まりました。

福島原発事故によって日本政府が避難指示等を出した福島県内の警戒区域等からの避難者を対象に実施している高速道路の無料化を2020年3月末まで延長する方針。

福島原発事故によって日本政府が避難指示等を出した福島県内の警戒区域等からの避難者が、高速道路料金の無料適用を受けるために出口料金所で提示が必要だった被災証明書+運転免許証など本人確認書類の提示に替えて、2018年4月1日より顔写真付きのカードのみを提示して高速道路料金の無料適用を受けれるように変更する方針。

■不自然すぎる高速道路の無料化の再延長

この2つのうち2018年4月1日より顔写真付きのカードのみを提示して高速道路料金の無料適用を受けれるように変更する方針については、前々から問題視されてきた高速道路の出口料金所での混雑の解決策であり、国土交通省が前回2017年2月28日に高速道路料金の無料化延長を発表した際にも近いうちに混雑の解決策を示すであろうことが記載されていますので、別に不自然なところはありません。※6

逆に不自然なのは、福島原発事故によって日本政府が避難指示等を出した福島県内の警戒区域等からの避難者を対象に実施している高速道路の無料化を2020年3月末まで再延長する方針のほうです。

先ほども少し触れましたが国土交通省が前回、高速道路料金の無料化延長(2018年3月31日まで)をおこない正式発表したのは2017年2月28日です。

そして今回、国土交通省が高速道路料金の無料化の再延長(2020年3月31日まで)を発表したのは2017年8月10日です。前回の発表から、まだ半年もたっていません。

2017年2月28日延長
2017年8月10日再延長

警戒区域等からの避難者を対象に実施している高速道路の無料化の延長だけ、やけに前のめりなんです。
福島県の警戒区域等からの避難者が高速道路を無料で通行できるインターチェンジを表した地図
そして前回は一緒に発表していた母子避難者等を対象とした高速道路料金無料化のほうには今回、触れずじまいですから、母子避難者等を対象とした高速道路料金の無料期間は2018年3月31日のまま…いびつな状態。※6

ではなぜ日本政府は、避難指示等を出した福島県内の警戒区域等からの避難者を対象に実施している高速道路の無料化だけを2020年3月末まで再延長すると、やけに早く決めてきたのか?

■早すぎる高速道路の無料化再延長の原因は?

福島県の警戒区域等からの避難者が高速道路を無料で通行できるインターチェンジを表した地図
福島原発事故によって日本政府が避難指示等を出した福島県内の警戒区域等からの避難者を対象に実施している高速道路の無料化を今回2020年3月末まで再延長することをやけに早く決めた大きな原因。

それは避難指示を解除した市町村に住民達が戻ってこない…つまり帰還率の異常な低さだろうと考えられます。

2017年3月時点でNHKがまとめた旧避難指示区域の帰還率の数字を見てみましょう。※7

福島県内の避難指示解除と帰還率
解除年 市町村名 帰還率
2014年 田村市都路 72.1%
2014年 川内村 20.8%
2015年 楢葉町 11.1%
2016年 葛尾村 8.8%
2016年 南相馬市小高 13.5%

田村市都路地区を除けば帰還率は8%~20%

つまり避難指示解除から数年たっても住民の1割~2割しか帰還していない。もちろん高速道路も無料化しているのに、です。

福島県の警戒区域等からの避難者が高速道路を無料で通行できるインターチェンジを表した地図
この状況でもし、福島原発事故によって日本政府が避難指示等を出した福島県内の警戒区域等からの避難者を対象に実施している高速道路の無料化を来年2018年3月末で打ち切ったら?

すると2018年4月以降、高速道路料金という…帰還への経済的負担が1つ増えてしまうわけです。

だからこそ今回、国土交通省は福島原発事故によって日本政府が避難指示等を出した福島県内の警戒区域等からの避難者を対象に実施している高速道路の無料化を2020年3月末まで再延長する方針をいち早く固めたのでしょう。

もちろん2020年の夏、7月24日から8月9日まで東京オリンピックも開催されます。

世界の注目が集まる2020年東京オリンピックが終わるまで日本政府は、旧避難指示区域に取り付けられた…いくつもの生命維持装置を取り外すことはないでしょう、東京オリンピックが終わるまでは。

※1http://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_000876.html
※2http://www.mlit.go.jp/common/001197394.pdf
※3http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2017/08/post_15328.html
※4https://www.jiji.com/jc/article?k=2017081001182&g=eqa
※5http://www.minyu-net.com/news/news/FM20170811-195320.php
※6http://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_000807.html
※7http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20170311_2

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