1.被害の全貌
死者 | ケガ・負傷者数 | ||
被害者数 | 24人 | 493人(うち45人重傷) |
地震のあった四川省九寨溝(きゅうさいこう)は近年、日本人にも人気で日本からの中国旅行のツアーなどにも組み込まれ多数販売されていますので、日本人の観光客が被災してしまっている可能性があります。
ただ今のところは、日本の外務省や重慶の日本総領事館、北京の日本大使館に取材したNHKや国内外の報道各社などの報道においても日本人がケガをしたとの情報は入ってきていません。※1
AFP通信の報道によると、中国の国家減災委員会が今回の四川省九寨溝の地震での死者は最大で100人程度になるとの声明を発表しました。※3
2.地震の震源と震度
中国の現地時間2017年8月8日の夜…午後9時20分に中国内陸部・四川省アバ・チベット族チャン族自治州の九寨溝県(きゅうさいこうけん)を震源とするマグニチュード7.0(中国地震局発表)の強い地震がありました。中国地震局は、この地震の震源の深さを20キロと推定しています。※1
日本から見た中国との時差は、マイナス1時間ですから日本時間で言えば2017年8月8日午後10時20分に四川省の九寨溝で地震が起きたことになります。
なおアメリカ地質調査所(USGS)は今回の、四川省九寨溝地震の規模をマグニチュード6.5、震源の深さは9キロと推定しています。※2
3.九寨溝とは
地震のあった四川省九寨溝(きゅうさいこう)は、1992年にユネスコの世界遺産に登録されたカルスト地形が織りなす風光明媚な自然保護区であり、中国の人気の観光地でもあります。
どこまでも青く透き通った神秘的な淡水の池、五花海(ごかかい)。
九寨溝で最大の滝である諾日朗瀑布(だくじつろうばくふ)などが有名です。
4.2008年四川大地震との比較
中国時間の2008年5月12日の昼過ぎ14時28分に発生した四川大地震も、今回と同じ四川省のアバ・チベット族チャン族自治州で起きました。ただし2008年の四川大地震は汶川県(ぶんせんけん)、今回の2017年四川省の九寨溝地震は九寨溝県(きゅうさいこうけん)で起きましたから州は同じでも、県は違います。※4
さらに2008年の四川大地震は、マグニチュード8.0(中国地震局発表)。それに対して2017年四川省の九寨溝地震はマグニチュード7.0(中国地震局発表)ですから地震の規模は、四川大地震と比較すれば今回の2017年九寨溝地震の方が小規模となります。
5.中国の地震と核施設の放射能漏れは?
中国は、世界第4位の核兵器保有国です。そして中国四川省の綿陽市(めんようし)には、わかっているだけでも中国最大規模の核兵器研究…そして製造機関でもある中国工程物理研究院など多数の核関連施設があり…しかも、その実態は軍事機密のベールに包まれています。※5
つまり簡単に言ってしまえば四川省の綿陽市は、中国の核兵器の生誕の地ような所なのです。
2008年5月12日に四川大地震が四川省の汶川県(ぶんせんけん)で起きた当時、中国人民解放軍の幹部が「(四川省の綿陽市などの)核施設は安全だ」とまさに安全宣言していました。※6
当時は、誰もがこの甘く…きっぱりとした断言を無心に信じていました。
しかし、その8年後。今年2017年2月に中国国営ラジオに出演した国家原子力機構の王毅靱副主任が語った内容は、まったく違ったものでした。※6
「(2008年の)四川大地震の時に核施設で(福島原発事故と)類似の危険な状況があり緊急対策を実施した」 |
具体的には四川大地震によって核関連施設で電源喪失が起き、冷却水プールも破損。このままでは核燃料が露出する危険性さえあったが、非常用の発電機で電源を回復させ冷却水プールも修理して核災害を免れたと今まで隠ぺいされていた内容を生々しく語ったのです。
もちろん王毅靱副主任は、中国国内のどこの?核関連施設で…この核災害一歩手前の事態が起きたのか?地名も場所も語っていません。
しかし普通に考えれば2008年四川大地震の震源である汶川県(ぶんせんけん)近くで核関連施設が集中している所と言えば綿陽市(めんようし)しかありませんから、綿陽市(めんようし)だったと推測できます。
ここで、もう一度2008年の四川大地震の震源汶川県(ぶんせんけん)、そして今回の2017年四川省の九寨溝地震の震源となった九寨溝県(きゅうさいこうけん)の場所をもう一度確認してみましょう。
では2008年の四川大地震で核災害一歩手前の事態が起きたと考えられる綿陽市(めんようし)の場所はどこか?と言えば、今回地震のあった九寨溝県のすぐ隣が綿陽市(めんようし)です。
つまり2008年の四川大地震の震源である汶川県(ぶんせんけん)、そして今回の2017年四川省の九寨溝地震の震源となった九寨溝県(きゅうさいこうけん)の間に綿陽市(めんようし)があります。
ですから今回の2017年九寨溝地震でも放射能漏れ事故の可能性を想定する必要は、あります。
しかし先ほどもお話ししたように2008年の四川大地震は、マグニチュード8.0(中国地震局発表)。それに対して2017年四川省の九寨溝地震はマグニチュード7.0(中国地震局発表)ですから地震の規模は、四川大地震と比較すれば今回の2017年九寨溝地震の方が小規模となります。
だだ油断はしないで下さい。引き続き情報に耳を澄ませてください。
もちろん放射能漏れ事故の情報があればすぐに、この記事やツイッターでお知らせします。
6.被災地の写真
先ほども少し触れましたが四川省九寨溝の地震は、現地時間の夜21時20分に起きました。ですので被災地の被害の全貌がわかる航空写真など夜明けを待たなければなりません。※7
四川省九寨溝の地震の落石で破壊された自動車
四川省九寨溝の地震で外壁の剥がれた家
九寨溝地震によって道路にはがれきが散乱している
九寨溝地震のケガ人を運ぶ救急車
中国の四川省で起きた九寨溝地震によって建物が崩れ道路に瓦礫が散乱
四川省で起きた九寨溝地震の救助へ向かう救助隊
九寨溝地震の余震への不安からホテルの外で夜明けを待つ被災した旅行者達
深夜に九寨溝地震の救助へ向かう消防隊員
九寨溝地震で被災した旅行者達は焚火で暖をとっている。九寨溝は高山地帯なので夜は夏でも気温10度付近まで冷え込む
九寨溝は高山地帯なので外の気温は夜になると夏場でも気温10度付近まで冷え込むため毛布に包まって寒さをしのぐ観光客
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※0http://china.huanqiu.com/article/2017-08/11115797.html
※0http://china.huanqiu.com/article/2017-08/11102904.html
※0http://jp.reuters.com/article/china-quake-idJPKBN1AO2AG
※1http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170809/k10011093841000.html?utm_int=news_contents_news-main_002
※1http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170808/k10011093711000.html?utm_int=all_side_ranking-social_001
※2https://earthquake.usgs.gov/earthquakes/eventpage/us2000a5x1#executive
※3http://www.afpbb.com/articles/-/3138600?cx_part=topstory
※3http://www.jianzai.gov.cn/DRpublish/ywzsy/00010023-1.html
※4https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%90%E3%83%BB%E3%83%81%E3%83%99%E3%83%83%E3%83%88%E6%97%8F%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E6%97%8F%E8%87%AA%E6%B2%BB%E5%B7%9E
※5http://www.caep.ac.cn/
※6http://www.asahi.com/articles/ASK3N5FJ8K3NUHBI009.html
※7http://news.sina.com.cn/c/nd/2017-08-09/doc-ifyitamv7453277.shtml
※7http://china.huanqiu.com/photo/2017-08/2879791.html#p=3
※7http://china.huanqiu.com/photo/2017-08/2879802.html#p=1